稲村堂作業日誌

科学雑誌を読む日々。

『意識をめぐる冒険』

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●『意識をめぐる冒険』のための地図 [002]
『意識をめぐる冒険』(岩波書店2014)(以下『冒険』)の著者クリストフ・コッホさんには別の邦訳書があります。『意識の探求―神経科学からのアプローチ』(以下『探求』)という上下巻の本で2006年に出ました。こちらはどちらかというと、大学・大学院で脳科学を学ぶような人を対象としたやや専門的な内容です。うってかわって、今回の『冒険』は一般向けの本です。一人の研究者としての自伝的な記述もあちこちにあります。『冒険』を読んで意識の神経科学についてもっと基本的なことを知りたいと思った人は、『探求』を手にとってみられることをお勧めします。