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稲村堂作業日誌

科学雑誌を読む日々。

『意識をめぐる冒険』のための地図 [004]

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●『意識をめぐる冒険』のための地図 [004]
『意識をめぐる冒険』(岩波書店2014)の第1章では、〈デービッド・チャルマースの言う「ゾンビ」はなぜ、現実の世界には存在しないのか?〉という文が出てきます(p.010)。この本では後の方(たとえば第3章)でも、「ゾンビ・システム」とか「ゾンビ・エージェント」などという言葉が出てきます。哲学者チャルマースには、意識の研究者にとって重要な書物である『The Conscious Mind』というものがあります。邦訳もあります(『意識する心―脳と精神の根本理論を求めて』、林一 訳、白揚社2001)。そのなかで、「ゾンビ」の定義についてチャルマースは以下のように書いています:

〔ゾンビとは〕物理的に私(意識をもった存在なら何でもいい)と同一でありながら、まるっきり意識体験を欠いている誰か、あるいは何ものかである。(p.128)