稲村堂作業日誌

科学雑誌を読む日々。

科学雑誌を読む

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一昨日、外から帰ってくると、ポストに別冊日経サイエンス系外惑星と銀河』が入っていた。「系外惑星」は「太陽系外惑星」の略。英語では、extrasolar planet。系外惑星への関心というのは、たぶんそこには生命体がいるんじゃないの? というところにあるのだろう(確かにいそうだ)。
 「ETの信号をつかんだら」という記事(p.052)をさっそく読んでみる。「地球外知的生命体探査」という国際プロジェクトがあってSETIと略されていることを知る。このアルファベットの真ん中に"ET"が入ってる(ET=地球外知的生命体)。
 具体的には、ET(どうし?)がやりとりしている(であろう)電波を、地球上の電波望遠鏡を使って横からキャッチしてやろうという計画らしい。電波を使って情報をやりとりしているほどの生命体なら「知的」だろうということか? で、結論から言ってしまうと、今のところETが発しているらしき信号をキャッチはできてないとのこと。
 ちなみにこの記事はサイエンスライターの人が書いているようで、過去の信号キャッチの誤認騒動の顛末とか、「ETの発する信号をキャッチするのではなくむしろ地球から積極的に信号を外に向けて送る計画の是非」などにも触れられてます。
 記事を読んでいて、どういう観測結果をもって、"宇宙人の会話"の証拠とするのか?ということに興味がわく。こんな記述があります。〈メッセージの内容は,パルスの周波数や振幅の変化で表現されている可能性が高い〉。考えてみると、「コミュニケーション」という概念についての理解は、地球上の(しかも)ヒトどうしのあいだでのやりとりで得られた知見が元になっているわけですよね。"宇宙人"が今の人類には想像もつかない「情報のやりとりのしかた」を採用している可能性はあるよなあと。たとえば人間とヒト以外の動物(イルカとか?)とのコミュニケーションについての研究とか役立つんじゃないかな~などと夢想する。